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宇都宮けんじブログ

「生活困窮者の東京都支援強化についての緊急要請」(2022年12月2日)の報告

本当に困っている市民に対して、行政の対応がどうなのか。
「生きたくても生きられない」
もはや、そうした声に耳を傾けるのでは遅過ぎる。生活困窮のサインを見逃さない福祉を求めます。

生活困窮者の東京都支援強化についての緊急要請を行いました。コロナが落ち着いたら市民の生活も落ち着き、困窮者の生活実態も改善されているのでしょうか。私たちは生活困窮者のための支援強化を交渉しに都庁に行きましたが、都庁の担当部局の見解は大きくズレていました。

現在の物価高には光熱費も含まれていますが、家計には大きな痛手です。例えば生活困窮から料金滞納が発生した場合、光熱費の中で一番最後に止めるのが水道です。以前なら、命に直結する給水を停止する前に、水道局は生活保護対象になるかどうかなど福祉事務所に連携することがありました。しかし、現在は滞納が2ヶ月を過ぎると途端に給水を止めるケースが増えています。小さなお子さんが1人で保護者を待つ世帯で、そのようなことが起きたらと思うとゾッとします。

また今回は、住まいや行き場を失った人たちへ宿泊施設を提供する件でも交渉しました。都は「東京チャレンジネット」制度を利用することでビジネスホテルの一時利用などを設置していました。これも過去に活動団体が交渉した成果でした。
ところがコロナ感染者が増え罹患者がビジネスホテルを利用することになり、住まいのない人たちの受け皿が減ることになりました。会社の寮に入っていた人が、急な雇い止めや倒産で寮を出て行かねばならなくなった時に、頼みの一つが福祉事務所であり、「東京チャレンジネット」でした。
現在、困窮された方が福祉事務所を通して案内されるのが無料低額宿泊所等です。劣悪な環境の施設の実態を東京都は確認せず、入所させているケースも非常に多く、活動団体に本人から相談が来ることがしばしばあります。

ところで、厚生労働省は、「一時的な居所を緊急的に必要な場合のビジネスホテル利用 について」通知文書(10 /13)にて東京都保健福祉局に送っています。ところが現在、生活保護を申請した場合にはホテルを提供されず、前述したように劣悪な無料低額宿泊所や自立支援センターへの入所を案内しているケースが多くなりました。飛び出して冬に路上生活に戻る人ケースもありますし、精神疾患を患うこともあります。
現状を知り、困窮している人たちへの公的支援の強化を強く求め、速やかに改善を求めます。