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宇都宮けんじブログ
2016年 東京都知事選挙 総括報告
10月28日に開催された希望のまち東京をつくる会リスタート集会「2016年東京都知事選挙からの、リスタート。“困った”が希望に変わる東京へ」にて公開いたしました「2016年東京都知事選挙 総括報告」を掲載いたします。
2016年 東京都知事選挙 総括報告概要
1. 「3度目の挑戦」に向けた私たちの取り組み
- また突発的な都知事選挙――舛添知事辞任
→ 前回に続いて「政治とカネ」の問題で知事が辞任、3年で4回の選挙という異例事態 - 2014年の選挙後の私たちの取り組み
→ 前回の総括を踏まえて、イベント開催、都議会傍聴、勉強会などの取り組みを継続してきた。 - 都知事選に向けた当初の私たちの動き
→ 参院選・野党共闘にも配慮し、支持を拡大しながら参院選後の7月11日に立候補表明と決定。 - 野党「都知事選も共闘候補」の枠組みを決定
→ 野党4党は6月21日に都知事選も野党共闘でたたかうと決定。しかしその後具体的動きはなかった。 - 6月中旬段階の情勢調査――状況次第で勝機も
→ 独自の意識調査で宇都宮は前回に倍する支持を獲得。広報戦略を策定して選挙戦準備を進める。 - “困った”が希望に変わる東京へ――7月8日、希望政策フォーラム
→ キャッチフレーズ決定。公約案を公表し、築地問題・羽田低空飛行問題・住宅問題を話し合う。 - 「小池劇場」と都知事選への高い注目――知名度優先の野党候補者選びの難航
→ 野党の候補者探しの混迷を脇に、小池氏がメディア露出で独走態勢を築く。
2. 立候補表明から一転して辞退へ
- 立候補表明――記者会見で触れた政策
→ 7月11日午後2時に立候補表明し、公約を発表。多くの方からの歓迎の声。 - 野党側から初の接触――11日、夕方は「古賀」、5時間後に「鳥越」
→ 都知事選告示3日前の初の接触で「古賀茂明氏へ一本化」要請。5時間後に鳥越氏に変転。 - 鳥越氏の立候補表明と野党4党の推薦表明
→ 都政課題への政策を示さないままの表明。辞退をめぐる論議は判断を宇都宮さんに一任へ。 - 苦渋の判断――立候補取り下げ
→ 「共闘」への対応で準備に遅れも。保守分裂の好機を活かし、運動の分断を避けるため、苦渋の判断。 - 鳥越候補への応援演説見送りをめぐって
→ 宇都宮さんの政策反映を明確にしない鳥越氏。週刊誌報道への対応の問題もあって応援見送り。
3. 小池圧勝・鳥越大敗の選挙結果をどう見るか
- 政党推薦を受けない小池氏の圧勝
→ 前回比で投票率上昇の中、無党派・全年代から支持を受け小池圧勝。政党存在感は低下。 - 年代別投票先——―若者からの支持を得られなかった鳥越氏
→ 得票率伸びず、若い世代の支持は失い、「野党共闘」の成果は出ず。 - 都民が重視した政策と投票先
→ 支持者は景気・雇用・福祉を重視。市民ニーズをとりこんだ小池氏。 - 参院選東京選挙区、都議補選との比較から見る野党共闘の失敗
→ 補選の野党得票の半数前後しか鳥越氏は獲得できず。完全に失われていた「野党共闘」効果。 - 前回都知事選における宇都宮との地域別の得票比較
→ 区部では鳥越氏は前回宇都宮の得票率より減。前回大雪の影響の消えた山間部で得票増。 - 選挙結果から見えた野党の課題
→ 若い世代からの支持獲得の失敗、市民のニーズに答えることへの失敗をどう総括するかが野党側の課題。
4. 今回の都知事選挙から得られる教訓と私たちの課題
- 多くの市民の支持をいかに得るか
→ 圧倒的多数の無党派層から支持を得る必要性。政党支持者の「数合わせ」戦略の限界。 - 知名度とストーリー選挙
→ 政策本位の選挙を大前提として、効果的発信のツールとしての知名度とストーリー性。 - 日常的な準備
→ 都知事選は都政を問う選挙と浸透させることなど含めて、日常的活動が決定的に重要。 - 宇都宮さんへの期待と支持
→ 「撤退」以降、むしろ知名度が拡大し、築地問題など政策も浸透。 - 政党からの支援をめぐって
→ 野党共闘の支援を得られなかった私たちの側の力量も問題。政策実現のため政党への働きかけを続ける。 - 地域に根ざす市民のつながりの強化
→ それぞれの地域の“困った”を持ち寄り、その原因と解決策を考え、都政を動かすことが次につながる。
5. 私たちは東京を希望のまちへ変える運動を続けていく
- なぜ私たちは立候補できなかったのか
→ 前回総括で得た教訓を実行できていなかった。力量をつけつつ、連携を呼びかけていく努力を続ける。 - 東京を希望のまちに変革するため、運動を続けていく
→ 「次」に向けてのリスタートを期すため、私たちの運動の原点を趣意書という形にまとめた。