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宇都宮けんじブログ

都民無視の横田基地へのオスプレイ配備に抗議し、撤回を求めます

 4月5日午前11時半ごろ、米空軍の特殊作戦機CV22オスプレイ5機が、東京にある在日米軍横田基地に到着しました。2019年10月からの予定を1年以上前倒しした配備を米軍が4月3日に発表し、2日後の飛来です。すでに沖縄県の普天間基地には米海兵隊のMV22オスプレイが配備されていますが、首都圏をはじめ沖縄以外にオスプレイが配備されるのは初めてのことです。

 輸送を主な任務とするMV22に対し、CV22は地形を追随する装置や電子妨害機能などが付いた特殊作戦用です。敵地にひそかに人員を送り込んでの偵察や、紛争地での人質救出などを主な任務としています。昨年、MV22の事故率は過去最悪を記録していますが、CV22はそれをさらに上回る事故率で、危険な低空飛行や夜間飛行などの任務が事故率に表れているとみられます。

 東京都には現在7つの米軍基地があり、総面積は約1601ヘクタール、東京ドーム約340個分の広さにも及びます。その中でも横田基地は、多摩地域5市1町にまたがり、713ヘクタールという東京都で最も大規模な基地です。また、横田に配備されるCV22の訓練区域は、10都県80市町村にも及びます。

 横田基地は、多くの住宅と、幼稚園・保育園、学校、病院、高齢者施設、公共施設などが密集して存在している住宅街の中にあります。すでにオスプレイが配備され、外来機の飛来が相次ぐ嘉手納では騒音被害と落下事故の危険が増しています。

 オスプレイの飛来・配備が恒常化することによる騒音・落下事故への恐れは、都民の命と生活に関わる問題です。しかし、小池百合子都知事は4月6日の記者会見で、CV22オスプレイが横田基地に夏ごろ正式配備されることへの賛否を問われ「安全保障は国の専管事項。しっかりやってほしい」と述べるにとどめ、立場を明らかにしていません。小池都知事がオスプレイ配備への反対を明確にしないことは、都民の命と生活の軽視にほかなりません。

 都民の命と生活への影響を無視した、オスプレイの飛来・配備、そしてこれ以上の訓練激化を認めるわけにはいきません。MV22オスプレイより事故率の高いCV22の前倒し配備は、都民の懸念を置き去りにしており、私たちは強く抗議し、撤回を求めます。

 オスプレイ配備を含んだ米国空軍の特殊作戦部隊の配備は、朝鮮半島を含む北東アジア全体の緊張緩和を求める国際世論に背くものです。

 そもそもこのようなことが起こるのは、東京都に広大な米軍基地が存在していることが問題です。私たちは、東京都の米軍基地の全面的な返還をこれからも求めていきます。

2018年4月7日
希望のまち東京をつくる会

代表 宇都宮けんじ