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宇都宮けんじブログ

市民講座第4回「PFI法 第2弾」(2018年12月14日)のご報告

演題:市民講座第4回目「PFI法 第2弾 公共サービス民営化を考える」
主催:希望のまち東京をつくる会
開催日:2018年12月14日(金) 18:45〜21:00
開催場所:阿佐ヶ谷地域区民センター
登壇者:尾林芳匡さん(弁護士、八王子合同法律事務所)

 希望のまち東京をつくる会の政策チーム=東京政策調査会による連続市民講座第4回目が12月14日(金)に開催され、前回の「PFI法」(PFIとは、Private Finance Initiativeの略称で、公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営・技術能力を活用し、効率化やサービスの向上を目指すとする手法です。)に引き続き、その第2弾として、弁護士の尾林芳匡さんに公共サービスの民営化の問題点について話していただきました。
 参加者は当会運営委員やサポーター、メルマガ「うつけんニュース」読者ら14名でした。

 当会代表の宇都宮けんじより開会あいさつ、主催からの主旨説明に引き続いて、尾林さんにご講演をいただきました。尾林さんは、2000年代の初め、つまり日本ではまだ議論が本格化されるよりも早い時期から、公共サービスの民営化の問題点について警鐘を鳴らしてこられた方です。労働条件の悪化や住民サービスの低下、料金の高騰、事故の発生、住民や議会の監視が効かなくなる点など、その具体的な問題点について、時系列に沿って、事例も豊富に紹介しつつ、詳しく述べられました。営利企業の場合、人的経費を圧縮・引き下げて利益を出すため、人件費は公営に比べて三分の一ほどに圧縮されてしまうとのことです。都立病院の地方独立行政本人化の問題や、NPO法人や社会福祉法人でも、最低賃金以下で働かせるなど、ある意味、営利企業以上に問題のあるところもあるとも指摘されました。
 水道法改正は強行されてしまったものの、水道民営化の問題点がマスコミでも大きく取り上げられるなど、公共サービスの民営化の問題点が近年になく注目され、またヨーロッパの再公営化の流れもあり、反撃も可能で、希望も見えると話されていました。

 非常に充実した講演の後は、質疑応答も盛り上がり、盛会のうちに終了することができました。講座終了後は、近くの居酒屋で、講師の尾林さんを囲んで、当会代表の宇都宮けんじも交えて懇親会が行われました。