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宇都宮けんじブログ

東京都の築地市場跡地再開発素案について

 東京都は1月23日、豊洲市場の開場に伴い閉鎖した築地市場の跡地について、国際会議場や展示場、高級ホテルなどの機能を持つ国際的な交流拠点を核として再開発する「築地まちづくり方針」素案を発表した。
 さらに、東京都は同日、築地市場跡地は一般会計から独立した中央卸売市場会計の所管になっているが、一般会計つまり税金から5623億円を支出して市場会計から跡地を買取り、豊洲市場運営の赤字に充てる考えも示している。
 しかしながら、小池百合子都知事は、都議選前の2017年6月「豊洲は活かす、築地は守る」という基本方針を示し、築地市場跡地の利用に関しては、市場機能を持たせた上での「食のテーマパーク構想」を打ち出していた。2017年7月に行われた都議選では、小池都知事の率いる「都民ファーストの会」が、この基本方針の下に都議選を闘って、大勝した。
 しかしながら、今回示された築地市場跡地の再開発素案は、小池都知事が2017年6月に示した「築地は守る」という基本方針からの明らかな転換である。2017年7月の都議選で当選した「都民ファーストの会」の都議も、公約違反となる。
 小池都知事は、「築地は守る」という基本方針を維持して市場関係者や都民に対する公約を守り、今回示された築地市場跡地再開発素案は直ちに撤回するべきである。

2019年1月31日 宇都宮けんじ