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宇都宮けんじブログ

国民民主党の原口一博衆議院議員も応援演説、有楽町イトシア前で野党各党議員と街頭演説(2020年6月16日)

有楽町イトシア前で野党各党議員と街頭演説

都知事選告示日を2日後に控えた6月16日に、宇都宮けんじと彼を応援する野党の議員による街頭演説が、有楽町のイトシア前で行われました。

党として宇都宮けんじを応援する社会民主党の吉田忠智議員、日本共産党の笠井亮議員、立憲民主党の辻元清美衆議院議員、そして党としては自主投票ながら、個人として宇都宮を応援してくださることになった国民民主党国会対策委員長の原口一博衆議院議員が応援に駆けつけていただきました。司会は日本共産党の吉良佳子参議院議員にやっていただきました。

なおこの街頭演説の模様は、下記の動画でご覧になることができます。
https://twitter.com/utsunomiyakenji/status/1272801585198886912
https://www.youtube.com/watch?v=eIhnISOfVKo
https://www.youtube.com/watch?v=ZpV8Xke06J4
以下この街頭演説会における宇都宮けんじの演説と原口一博議員の演説を以下、ご紹介させていただきます。

宇都宮けんじ演説全文

皆さんこんにちは。ご紹介いただきました、東京都知事選立候補者予定の宇都宮けんじといいます。

まず、この間のコロナ感染症の拡大によって、多くの方が感染して、また多くの方が亡くなられています。改めて亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、現在も療養をされている方に心よりお見舞いを申し上げたいと思っております。

私は5月の27日に、都庁の記者クラブで都知事選出馬の記者会見をやりました。この時はたった一人でやりました。出馬にあたって様々な政党との協議、あるいは相談は一切なく、今の状況下で、まさに都政を変えなきゃいけない、そういう思いで、実は表明をして、会見をやってきました。その後、皆様ご存知の通り、立憲民主党、日本共産党、社民党、新社会党、緑の党から支援の決定をいただきました。

そして今日、国民民主党からは、以前からお知り合いの原口さんが駆けつけていただいて、大変感動的な話をしていただきました。今日、原口さんから聞いた話は私も初めて聞く話で、ホームレスの人と一緒に話して、一緒に生活したことがあるという経験は、これまで聞いたことがありませんでした。そして障害者の方からですね、名刺を作ってもらっているんだというような話も、初めて聞きました。

本当に国会議員の皆さんからは、今日は温かく、心強い励ましの言葉をいただきました。様々な政党からの支援の決定をしていただくと同時に、多くの市民団体から支援、推薦の決定をいただいています。こういう支援の輪の広がりについて、大変ありがたく心強く感じております。

私は5月の27日に記者会見をした時に、この都知事選というのは、都民ひとりひとりの生存権がかかった選挙なんだ、ということを強調してまいりました。ご承知の通り、コロナ感染症の拡大に伴う政府や東京都の自粛要請や休業要請によって、多くの人が仕事を失い、あるいは住まいを失い、営業継続が困難となり、多くの都民が命や生活を脅かされています。

とりわけコロナ感染症の影響は、社会的経済的に弱い立場の人、非正規労働者やシングルマザー、障害を抱えている人々、そういう人たちに襲いかかっています。都内ではネットカフェを生活の拠点にして、派遣やパートアルバイトで働いている人が東京都の調査によっても、4000人くらい存在すると言われております。ネットカフェが休業要請されましたので、多くの人々が住まいを失いました。東京都は一応ネットカフェで寝泊まりをしている人のためにビジネスホテルを用意しましたが、全ての人が対象ではありませんでした。

一部の人は東京都を脱出し、他の県に移り、一部の人は路上に放り出されました。そして営業継続が困難になった自営業者、あるいは事業者の方にも、困難が襲いかかっています。私がよく知っているライブハウスのオーナーは、先週土曜日に、そのライブハウスで学習会をやったんですけれども、残念だけれども家賃がこれ以上払えない、9月に店を閉じると言っておりました。そういう方が、高円寺の商店街ですけれども、いるんです。

そしてこういうことがありました。4月の末に練馬のとんかつ屋さんのお店が火災が発生しております。この火災を現場検証した警察官が、その経営者も火災で亡くなったんですけれども、遺体を確認したところ、とんかつ油を頭からかぶった形跡があると言うんですね。その店は大変な経営難に陥って、将来を悲観して、焼身自殺をしたんじゃないかと言われております。コロナ感染症によって、重症化し命を失う人もいますけれど、経済的に追い詰められて自ら命を絶つ、こういうことがこの東京都で起こっているわけです。

私は十数年前リーマンショックの後、先程お話がありました通り、派遣切りが行われて、多くの労働者が寮や社宅から追い出されました。そして一部の人は最初ネットカフェで寝泊まりをしていたいましたけれども、そのお金も尽きて、路上に投げ出されました。こういう路上生活を余儀なくされた。派遣労働者を支援するために、その先の日比谷公園にテント村を作って支援活動をやりました。この時もひどかったです。

日本の政治は本当にひどいと思います。仕事を失うだけで住まいを失ってしまう、そういう人が大量に存在する社会なんです。年越し派遣村は日本の社会で総中流時代と言われた、その社会の見方を変えたと思います。つまりこういう世界第3位の経済大国であっても、貧困が広がっているんだ、貧困を可視化した取り組みだったなと、今から振り返ると思っています。ただ今回のコロナ災害による被害の広がりは、あの当時より更に広いと思っています。労働者以外の全ての人が被害を受けています。心が傷ついています。そしてその損害の深さは、もっともっと深いと思います。

これから第2波第3波が来ると、もっとこの社会は被害を受けている人が広がるんじゃないか、それを心配しております。そういう状況なので、私はこの都知事選というのは、都民一人一人の生存権がかかった選挙なんだ、そして都民ひとりひとりの雇用を守る、住まいを守る、営業を守る、生活を守る、そして命を守り抜く都政を確立することが必要なんだ、ということを訴えてきました。

今、国会議員の先生方が話された通り、このコロナ災害は社会のあり方が問われていると私は思っています。私は長い間、サラ金やクレジット、消費者金融、商工ローン、闇金などの高金利、高利業者から借金をした多重債務者の救済活動をやってきました。そしてその多重債務者の背景にある貧困問題に取り組もう、そういうことで2007年に反貧困ネットワークを立ち上げて、代表になりました。こういう弁護士の活動を通じて今の社会を見てみると、国民や都民、市民の命や暮らしよりも、あるいは人々の人権よりも、経済効率性ばかりが優先された社会ではなかったか、そういうふうに思っております。

そしてそういう社会は、競争社会であり、自己責任が追求される社会であります。私はこういう社会のもろさ、脆弱さが、今現れているんじゃないかと思っております。そういうもろさ、脆弱さが多数のコロナ災害の広がりも阻止しえなかった。その中で仕事を失い、住まいを失い、そして命の危機にさらされる人を大量に生み出している。こういう社会を作ってしまった。この社会の在り方が、今鋭く問われているんじゃないかと思っております。

私はこれからは、国民の命や暮らし、人々の人権の方が経済効率性よりも優先される、自己責任社会じゃなくて、社会的連帯が重視される、そういう社会を作っていかなきゃいけない、今強く思っております。そしてそういう社会は、まず都政を変えることから始まる、つくれる、と思っております。日本の東京都、首都東京が変われば、必ず全国に影響を与えると思いますし、今の政府を直撃することになるんじゃないかと思っております。今の政府はまさに国民の命や暮らし、人々の人権よりも、経済効率性ばかりを優先した政権なんではないかと思っております。

東京が変わることによって、日本の政治が変わっていく、そういう未来展望が見えてくるかと思っております。そのためにも国会議員の先生方、みなさんと一緒になって、そして多くの市民団体、労働団体、力を合わせて、新しい社会づくりに取り組みたいと思っております。それが、そのチャンスが、この都知事選だと思っております。精一杯戦い抜きたいと思っております。頑張り抜きたいと思っております。今日はどうもありがとうございました。

原口一博(国民民主党・衆議院議員演説)全文

皆さんこんにちは。ご紹介にあずかりました衆議院議員の原口一博です。宇都宮先生にぜひ都政を担っていただきたい。その思いでやって来ました。

一番最初に宇都宮先生にお会いした日のことをよく覚えています。あの年越し派遣村のことでありました。なぜ同じ働きをしているのに、なせ同じ賃金がもらえないのか。いやそれどころか、働けば働くほど貧乏になっていく。なぜなのか。

年を越せない人たち、その人達と一緒に懸命にたたかっておられたのが、宇都宮先生であります。わたしは国会に送っていただいて24年がたちますけれども、その中で思うのは、政治を目指す人いろんなタイプがあります。しかし、宇都宮先生のように必ず自分の心の中に一番つらい思いをしている一番厳しい状況にある、その方々のお顔やあるいはお声を胸の中に入れて、活動されている、そういう方にこの都政を引っ張っていただきたいんです。

四年前の都政の予算は、一般会計と特別会計を合わせて13.5兆円でした。四年が経ってもう、15兆円を超えています。スウェーデンの国家予算が12兆7億円ですからどれだけ大きなお金が、この東京都生に集まっているか、そのことがおわかりだと思います。

しかしちょっと考えてみてください。これだけ大きな財政を持っていて、スウェーデンは軍を持っていますよ。スウェーデンはこの13.5兆円の中から地方にも配っています。

東京都はどうですか?四年前の都知事選挙、何が争点でした?伏魔殿をやっつけるということだったんじゃないですか?どれだけやっつけられました?あそこに都立公社病院。あの看板を立てていただいていますね。都立公社病院を独法化しようってわけでしょう?これなぜやります?やる必要ないですよね、みなさん。

宇都宮先生はあの生存権を保証するということをおっしゃっている方であります。命と暮らしを守る。私事で恐縮ですが、松下政経塾に行っているときに、すぐそこの日比谷の駅でわたしは、ホームレスの人達と一緒に暮らしていました。ホームレスの人達がなぜ家を失ったか。

わたしたちが最初に隣で寝るのがすごく難しかったんです。それはなぜかというと、わたしたちのエネルギーが高すぎて怖いんです。

幾晩も幾晩も通って、やっと一緒になって寝泊まりをしていました。その人達の責任ですか?違うでしょう?その人達が自ら責任でホームレスになりますか?東京はどれだけの人たちが家を失っていますか。

わたしは総務大臣をさせていただいていましたので、東京消防庁というものが素晴らしい組織であるってことはよく知ってます。しかし東京消防庁の職員さんの自殺率は、他の消防組織より高いんですよ。なぜですか。

赤白(消防自動車と救急車の)連携って話があります。皆さんご存知でしょうか?東京を歩いていると火事でもないのに消防自動車がでています。なぜですか。なぜ消防自動車がこんなに出ていますか。それは救急車が足りないから。救急車が来る前に消防自動車が来て、怪我をした人、病気をした人をしっかり支えているんです。

わたしごとで恐縮ですが、1月に家人がアナフィラキシーで病院に担ぎ込まれました。そのときに、もうこの新型ウィルスの感染症は大変危険だということがわかっていました。東京消防庁の皆さんは、そのときにゴーグルもしていませんでしたよ。一生懸命お願いして、やっとゴーグルをしていただきました。またこの間運ばれました。病院に行きました。病院はどうですか、今。ものすごく疲弊をしていますよ。それは新型コロナの患者さんを受け入れた病院だけじゃありません。おふたりの患者さん、またおひとりの患者さんを引き受けるといった病院も、ものすごく疲弊してるんですよ。なぜですか。

スウェーデンでできたことが、なぜこの東京都でできません?軍を持ってるスウェーデンで、そのお金を引いたぶんは東京都のほうが大きいですよね。

皆さん、わたしたちの命を守りましょう。PCR検査にしても、この新型コロナの問題は、東京都問題といっていいと思います。東京都が毎日出してくる数字は、どこまで信頼できますか?わたしたちのもとにも、2月に沢山のひとたちが、「熱があるんだけど、肺炎なんだけど、PCR検査ひとつ受けられない」そういう訴えがいっぱいありました。

わたしの知人も結局、受けたときには手遅れで、亡くなりました。

なぜですか。なぜですか。宇都宮先生と一緒にわたしたちの命を守りましょう。予算のかけ方が間違っているんですよ。予算の使い方が間違ってるんです。もうわたしに頂いた時間はつきましたので、最後に皆さんに申し上げたいと思います。

明るく温かい人を選びましょう。この名刺ご覧になれますか?今日は皆さんがここに立っていただいています。なぜか。わたしはこの上には乗れないんです。院内感染で、MRSAで右膝が曲がりません。だから、この上には上がれないからここに、辻元さんも、宇都宮先生も、笠井さんも皆さんここに立っていただいています。

この名刺、この名刺は障害を持っている人たちが一枚一枚作ってくださっている名刺です。押し花です。この名刺を配るとその施設に1枚50円入ります。なんでこんなことを言ってるか。わたしたちはもう「障害者」って言葉を使いたくないと思っています。障り・害・者と書いて障害者。民主党政権では、チャレンジドと。生まれながらに神様に挑戦する課題をもらった人です。生まれたあとに様々な課題に挑戦する人です。その人達を支えようということを政策にしてきました。

わたしの友人にこういう友人がいます。彼はこうやって言葉を出すことができません。手も足も動きません。だけど目を動かせば、右を向けば、あ。左を向けば、い。と、いうことでたくさんのひとたちの支援をしています。心を支えています。彼は言いました。「できないことは問題じゃない。できることが大事なんだ。」

みなさんこの東京都はものすごい可能性をもっています。しかしこの東京都ではたくさんのひとたちを追いまくってきました。この東京都ではたくさんのものを中抜してきました。昨日もあの持続化給付金のヒアリングをしました。サービスデザイン協議会がお一人お一人の持続化給付金を、管理しているということでありましたけど、全く出てきませんでした。203万人の方が申請をして、お金をもらえたのは151万人です。52万人の人たちはまったくお金をもらっていません。それどころか5万人の人達はなしのつぶてなんです。5月1日から。皆さん。東京都は中抜工場じゃないですか?伏魔殿じゃないですか?

どうか宇都宮先生と一緒に、あったかい、自己責任ではなくて、社会が支えることができれば、みんなで社会を支えることがでれば笑顔になれる。そういう命と暮らしを守る、生存権を守る、そういう都政をつくっていこうじゃありませんか。どうぞよろしくおねがいいたします。